2025.04.08

新入社員の本音は?調査データで見る“育つ職場づくりのヒント”

新入社員を迎え入れた企業のみなさん、今は研修期間真っ最中かと思いますが、ご状況はいかがでしょうか?

早くも「思ったより覚えが早いな」「逆に、こんなところでつまずくとは…」など、それぞれの企業で新しい発見がある時期かもしれません。

そんな中、ふと感じるのが――

「最近の若手は何を考えているのかわからない」

「新入社員がすぐ辞めてしまうのはなぜ?」

といったギャップや不安。

時代が変われば、“働きやすい”と感じる職場や、“信頼できる上司”の条件も変わります。

本記事では、株式会社リクルートマネジメントソリューションズが2024年に実施した【新入社員意識調査2024】をもとに、若手社員が求める職場と上司の姿を詳しく紹介しながら、『定着の樹』ならではの視点で、定着に向けた実践的なヒントをお届けします。

1. 新入社員たちは、今どんなことを考えながら働いているのか?

(1)「社会人としての基本」が第一歩

新入社員が最も大切にしたいこととは?

※出典:リクルートマネジメントソリューションズ「新入社員意識調査2024」(2024年6月28日発表)

1位は「社会人としてのルール・マナーを身につけること」(45.2%)。

続いて「任された仕事を確実に進めること」(39.4%)、「失敗を恐れずに挑戦すること」(31.0%)と続きます。

注目すべきは、「確実性」と「挑戦性」という相反する要素が共に高く選ばれている点。

新入社員は一律ではなく、慎重派とチャレンジ派に二極化している傾向が見られます。

(2) 新入社員が身につけたい「最優先事項」は?

※出典:リクルートマネジメントソリューションズ「新入社員意識調査2024」(2024年6月28日発表)

最も多かったのは「社会人としての基本行動」(52.3%)で過半数を占めました。

“会社の理念”や“高い志”よりも、まずは「最低限の社会人マナーを身につけたい」という意識が強くなっています

(3) 若手のリアルな悩み――不安のトップ2は?

※出典:リクルートマネジメントソリューションズ「新入社員意識調査2024」(2024年6月28日発表)

「仕事についていけるか」(65.0%)と「上司とうまくやっていけるか」(45.9%)がツートップ。

逆に「雇用が継続されるか」はわずか3.2%にとどまり、安定よりも“人間関係”や“業務理解”に不安を抱いていることが分かります。

(4) 理想の職場は「助け合い」+「言いやすさ」

※出典:リクルートマネジメントソリューションズ「新入社員意識調査2024」(2024年6月28日発表)

若手が求める職場の特徴は、1位「お互いに助け合う」(64.1%)、2位「遠慮せずに意見を言いあえる」(45.1%)。

「アットホーム」が減少傾向にあることも特徴的です。

これは、“優しい雰囲気”以上に、「対等に意見を言えて、支え合える関係性」を重視していることを意味します。

(5) 理想の上司像は「耳を傾けてくれる人」

※出典:リクルートマネジメントソリューションズ「新入社員意識調査2024」(2024年6月28日発表)

新入社員が上司に最も求めているのは「意見や考えに耳を傾けてくれること」(50.3%)。

「一人ひとりに丁寧に指導すること」(45.9%)も高く、「任せること」(5.0%)は最下位となりました。

最初から自立を求めるよりも、まずは安心感のある関わりが重要とされているようです。

(6) 重視する仕事観は「成長」×「貢献」

※出典:リクルートマネジメントソリューションズ「新入社員意識調査2024」(2024年6月28日発表)

「成長」(32.2%)と「貢献」(23.1%)がトップ2。

「競争」(2.6%)は最下位となり、他者との比較よりも、自分の成長実感や誰かの役に立っているという納得感を重視する傾向が見て取れます。

2. 若手社員が育つ職場づくりのヒント

――定着につながる“具体的アクション”とは?

『定着の樹』では、若手社員が安心して働き、成長していくための職場づくりを「定着→戦力化」の視点で考えています。

以下にご紹介する4つのアクションは、その第一歩として取り入れやすく、効果も大きいポイントです。

✔ 社会人マナーも“教える”ではなく“一緒に振り返る”

ビジネスマナーは時代とともに変化します。

たとえば「電話は3コール以内」「女性は下座」など、今では見直すべきルールもあります。

新入社員にマナーを教える場面では、「私たちの“当たり前”は今も通用するのか?」という問いを持ち、先輩社員も一緒に学び直すことで、信頼関係の構築につながります。

✔ 挑戦しやすい「失敗OK」の雰囲気をつくる

単に「失敗してもいいよ」と言うだけでなく、

  • ミスを共有できる空気
  • 穴を空けても支え合える仕組みを整えること が大切です。

「これは改善チャンスだね!」と前向きに受け止められる組織は、柔軟でしなやかに成長できます。

✔ 雑談の中で「最近どう?」とこまめに声をかける

「存在を気にかけてもらえている」と感じられるだけで、新人の安心感は大きくなります。

「私も最初のころは…」という共感のひと言や、過去の失敗談を添えることで、新人の警戒心はふっと緩みます。

✔ 意見を求めるときは「どう思う?」の一言を添える

若手が主体的に育つためには、上司の問いかけが重要です。

「あなたはどう思う?」の一言が、自分ごとで考えるクセを育み、職場全体の当事者意識を育てます。

3. さいごに:定着とは、「守り」ではなく「育ち合い」の土壌づくり

『定着の樹』では、定着とは単に離職を防ぐ“守り”ではなく、社員一人ひとりが安心して挑戦できる環境を整え、互いに育ち合える土壌をつくることでもあると考えています。

今回の調査結果は、「優しい職場」ではなく「声を上げられる職場」「支え合える上司」を求めている若手の本音を映し出しています。

これを受けて、ぜひ皆さんの職場でも“新人が安心して動き出せる一歩”を考えてみませんか?


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『定着の樹』では、今回ご紹介したような最新データに基づいた若手人材の定着と育成に役立つ記事を、毎週発信しています。

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