「売上アップにつながる人事評価制度を作り直してほしい」
経営幹部からそう言われたものの、製造業という業種特性もあり、どこまで評価制度で売上を担うべきなのか分からない――。
今回のお悩み相談では、従業員30名規模の製造業で“ひとり人事”を担う担当者から寄せられた、人事評価制度の見直しに関する悩みを取り上げます。
整理収納コンサルタントの視点から、評価制度を考えるヒントを伺いました。
目次
■相談内容
「売上アップにつながる人事評価制度に作り直してほしい」と言われて困っています。
現在、従業員30名ほどの地域密着型の製造業で、人事・総務を担当しています。
社内では実質ひとり人事の立場です。
先日、経営幹部から
「今の人事評価制度では会社の売上につながっていない。
評価制度を、売上アップにつながる仕組みに作り直してほしい」
という指示がありました。
確かに、当社の評価制度は10年以上前に作られたもので、
評価項目も抽象的な内容が多く、社員の納得感が高いとは言えません。
一方で、当社は製造業で、営業職以外にも技術職や事務職が多く、
個人の成果を売上や数字に直接結びつけにくい職種が大半です。
評価を売上重視にしすぎることで、現場の反発やチームワークの低下につながらないかという不安もあります。
人事評価制度は見直す必要があると感じていますが、
どこまで売上や業績を評価に反映させるべきなのか、
また、売上に直接関わらない職種をどのような視点で評価すればよいのか、判断に迷っています。
評価制度を見直すにあたり、何から整理・検討していくのが現実的なのでしょうか。
専門家の視点からアドバイスをいただきたいです。
(40代前半 男性/製造業・人事/総務)
■専門家の回答_企業内整理収納マネージャー・こまちゃん(生駒恵子 さん)より
人事評価を「売上」に直接結びつけすぎないという考え方

「人事評価制度を『売上につながる仕組み』に見直したい」というご相談は、一見すると私の専門外かな…と感じましたが、整理収納コンサルタントの視点から、お答えできる範囲でお話しさせていただきます。
人事評価を売上に直接結びつけすぎると、特に製造業では現場の納得感を得にくくなるケースも少なくありません。
整理収納の考え方でいうと、売上はあくまでゴールであり、評価に落とし込むべきなのは、そこに至るまでの仕事・行動・役割がきちんと整理されているかどうかだと考えました。
数値成果だけでなく「売上を止めない役割」にも目を向けよう

製造・技術・事務といった職種は、売上を直接生み出すというより、
「売上を止めない・下げないための重要な役割」を担っているのではないでしょうか。
そのため人事評価では、数値成果だけでなく、
- 業務内容が整理され、属人化していないか?
- ムダや手戻りを減らし、仕事の流れを整えているか?
- 次の工程や他部署が動きやすい状態をつくれているか?
といった、「整った状態をつくる行動」に目を向ける視点が有効です。
人事評価は「個人の頑張り」より「仕組みづくり」も評価する

整理収納でも、室内のスペースやモノの配置を整えることで、一部の人が頑張らなくても仕事が自然と回る状態をつくることを理想としています。
人事評価も同様に、個人の頑張りを測るだけでなく、「仕事の質や仕組みづくりへの貢献を評価する設計」が、結果的に生産性や品質を高め、売上を支える土台になると私は考えます。
人事評価制度を見直す前に必要な「仕事と役割の整理」

人事評価制度を見直す前に、各職種・各担当が「何を担い、どこまで責任を持つのか」が整理・可視化されているかを確認することが欠かせません。
仕事や役割が曖昧なままでは、どんな人事評価制度を導入しても、運用が難しくなってしまいます。
人事評価制度づくりは、仕事を整理して見える形にすること

売上につながる人事評価制度をつくる第一歩は、評価項目を増やすことではありません。
売上を支えている仕事を整理し、見える形にすること。
その土台が整うことで、人事評価制度は、現場にも経営にも納得感のある仕組みとして機能していくと考えています。
■専門家プロフィール
生駒 恵子(いこま けいこ) 愛称:こまちゃん
企業内整理収納マネージャー/改善整理コンサルタント。「いつも楽しいbreakthrough」代表。大阪府大阪市出身。
2000年、脚本家・倉本聰氏が開設したシナリオライター・俳優養成機関「富良野塾」に入塾。 『北の国から』『やすらぎの郷』など数々の名作を手掛けた倉本氏のもとで演劇を学び、卒塾後はスタッフとして「季刊 富良野塾」の編集を担当した。その際、先輩から「書類の整理が上手だね」と褒められたことをきっかけに、整理収納への関心を深め、プロの道へ進む。
2010年に仙台へ移住し、2016年からプロの整理収納アドバイザーとして本格的に活動を開始。これまでに1,500名以上の受講生を指導し、300軒以上の家庭で整理収納サービスを提供してきた。 自己流の片づけに悩む人々を卒業へと導き、空間を共有する全員が心地よさを感じられる「しあわせ空間☆収納メソッド」を提案。 旧姓が生駒(いこま)であることから、現在でも“こまちゃん”の愛称で親しまれている。
今回の回答者・こまちゃんへのご相談・講演依頼はこちらから
人事評価の構築・見直しをしたいなら…

人事評価制度の構築や見直しは、制度そのものを考える前に、
企業のビジョンや各職種の役割、日々の業務の流れを一度整理し、見える形にすることが重要です。
その過程で、外部の専門家から客観的な視点を取り入れることで、
経営と現場の双方が納得しやすい制度設計につながります。
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