新入社員が「辞めたい」と感じるタイミングや要因は、企業にとって見過ごせない問題です。
特に入社1年目の新入社員は、新しい環境や業務に直面し、早期離職のリスクが高いことが調査で明らかになっています。
この記事では、離職を防ぐための原因とそのタイミング、そしてフォローアップの重要性について解説します。
目次
1. 新入社員が「辞めたい」と感じる原因
新入社員が「辞めたい」と感じる主な要因は、「ラーニングイノベーション総合研究所」による調査から、以下の3つが挙げられます。
① 仕事の難易度と量
調査では、新入社員の47.3%が仕事の難易度にギャップを感じ、45.3%が仕事量の多さに驚いていることがわかっています。
初めての業務に対するプレッシャーや、予想以上の責任がストレスの原因となり、離職を考える大きな要因となります。
② 生活リズムや社会人としての考え方のギャップ
同調査によれば、新入社員の約47.3%が、社会人としての生活リズムや考え方に適応する難しさを感じていることがうかがえます。
学生時代の生活とのギャップが大きく、精神的・肉体的な負担となるため、「辞めたい」と感じる原因となるのでしょう。
③ 上司とのコミュニケーション不足
また、上記データからも、新入社員の34.3%が上司とのコミュニケーションに困難を感じていることがうかがえます。
特に、悩みや問題を相談できない状況が続くと、孤立感が増し、辞めたい気持ちが強くなるようです。
2. 「辞めたい」と感じるタイミング
画像出典:新入社員の3割以上が入社後4~6ヶ月で退職を検討新入社員の3割以上が入社後4~6ヶ月で退職を検討_レバレジーズ株式会社/career ticket (キャリアチケット)(2024.09.12参照)
「辞めたい」と感じやすい時期は、入社4~6ヶ月後がピークです。新卒向け就職エージェント「career ticket」による調査では、35.6%の新入社員がこの期間で退職を検討していることが明らかになりました。7~9ヶ月目も27.4%が離職を考える時期となっており、特に半年後のフォローアップが重要です。
一方で、1ヶ月未満や10~11ヶ月では離職意向は低い傾向にあります。
このデータから、新入社員にとって、初期研修が終わった後に直面する業務量の増加やプレッシャーが「辞めたい」と思わせる大きな要因であることがわかります。
3. 効果的なフォローアップ方法
①定期的な面談の実施
入社後4~6ヶ月後に離職リスクの最も高い時期が訪れることを踏まえると、このタイミングで定期的な面談を実施することが重要となってくるでしょう。
個別に業務の進捗や悩みをヒアリングし、適切なサポートを提供することが、意図しない離職の防止に繋がります。
②メンター制度の強化
また、メンター制度を導入し、先輩社員の日常的なアドバイスやサポートを通じて孤立感を防ぐといったことも効果的であると考えられます。
新入社員が心身ともに安心して業務に集中できる環境を整えることが重要です。
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③仕事量や難易度の調整
新入社員が業務に適応できるよう、仕事量や難易度のバランスを見直すことも必要です。
業務の優先順位を調整し、無理のない範囲で業務に取り組ませることが、ストレス軽減に繋がります。
4. まとめ
新入社員が「辞めたい」と感じる原因には、仕事の難易度や量、生活リズムのギャップ、そして上司とのコミュニケーション不足が大きく関与しています。
特に、入社4~6ヶ月後のタイミングでフォローアップを強化することが、早期離職を防ぐ鍵となります。
定期的な面談やメンター制度を導入し、新入社員が安心して成長できる環境を提供することで、若手の定着を促進し、企業全体の成長に繋げることができるでしょう。